プールサイドで
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プールサイドで 作品紹介
プール開きをして、皆ゲンキ沢山にかけていく中で、ヒトリだけゲンキのないオトコのコがいた。
此奴はクラスでも際立ってる存在のたかし君だ。ダレよりもこの日を楽しみにしていたのに、どうしたんのかなしれない。
「たかし君、どうかしたの?」
「うわっ」
オレが肩に触れると、たかし君は見込み以上にビックリして飛び跳ねた。これには僕も驚いて数歩後ろに後ずさりしちゃった。
「たかし君……?」
「あ、あ、あっ」
ブビッブジュジュジュッ!!
「うわあ!」
けたたましい音が鳴り響いて、僕だけじゃなく辺りにいた子共もたかし君を初めとし離れていった。
ブビュッブリュリュリュリュ!!
ティーチャーは慌てたさまでたかし君に駆け寄っていく。たかし君はツラをくしゃくしゃにして嗚咽しながらまだ噴霧していた。
そうだ、たかし君は噴霧したんだって、オレはそのつかの間未実体験実感しちゃった。
プール開きはスケジュール通り実践されたけど、”あの”プールサイドに近寄るとまだたっぷり臭いが残ってて、皆プールどころじゃなかった。
たかし君はあの後保健室に連れて行かれたみたいとは言っても、後で聞いた話だと、水着に服装替えた後ぐらいから一貫してお腹が変な雰囲気であったっぽい。オレがあの時肩に触れなかったら、まさか――なんて感じてもタイムリミットんのかなしれない。
